2012年12月31日月曜日

リハビリテーション研修のすすめ

シニア3年目の横田です。
11~12月に台東区立台東病院でリハビリテーション科の研修を行いましたので報告します。

研修の内容はざっと以下の内容です。
・病棟業務:回復期リハビリ病棟(おもに在宅復帰を目指す患者さん)
        指導医とともに8~10名程度の患者の回診、リハビリの見学、カルテ記載
・カンファレンス:受け持ち患者さんについてリハビリ、看護・介護スタッフ、医療相談員(MSW)
          とともに治療方針や今後の見通しを検討する(週1回)
・判定会議:回復期リハビリ病棟に紹介されてくる患者さんの診療情報から入院の可否を判定する  
        (週2回)
・家族面談:入院前(現状の確認と予後説明)、中間面談(入院約1か月後経過と退院目標の設  
        定)、退院前面談(自宅での注意点、今後の通院方針など)そのほか必要時に行う。
・外来見学:身体障害判定資料の作成、装具、退院後のフォロー患者さんなど
・嚥下造影検査:嚥下性肺炎の患者さんの食事形態の検討など。
・家屋調査:退院が近づいた患者さんの居宅を訪問して、実際の家の中を拝見し、家屋改修の要
        否や実際の家の中での患者さんの動きなどを見ます。


 研修を終えた今、家庭医あるいは総合診療医として一つ大きな武器を手に入れたという感じです。それは患者さんの疾患はもちろんですが、元の生活(どのような人生を歩んできたか、家族とその関係、住所と住居環境、病気になる前のADL/IADL)を知ったうえで、その人が地域の中でどのように今後の人生を歩んでいくのかを考えることができたからです。今までは「病院から退院できた!」ということがゴールだったのですが、実は退院は患者さんにとっては一つの通過点に過ぎず、そこから長い生活が待っているのです。その長い生活が患者さんやその家族・友人などにとって少しでも良いもので、その生活が長く続くことを考えるということを学ぶことができました。
 リハビリはまさにチーム医療そのものであり、私たち地域医療を目指す研修医には必須科目と思いました。皆さんもぜひ、研修をされてはいかがでしょうか?
指導医高橋先生(右)と療法士の皆様と



                 台東病院の忘年会に参加させていただきました。
                 病棟スタッフの方と上野のパンダさんが駆けつけて
                 記念写真です。