2015年8月25日火曜日

東京ベイの当直風景をお伝えします!


こんばんは!東京ベイPGY5の中山由梨です。
今回は東京ベイの当直風景をお届けします。

 東京ベイでは平日休日問わず、夜間に10-20名程度の内科入院があります。総合内科当直医の仕事は、新規入院患者のコンサルトをERから受けて、その人々を入院管理としてマネジメントします。また、他科の内科らしい急変対応などの病棟当直も兼ねています。
私はPGY3(卒後3年目)からベイに入職していますが、その年ごとに任される仕事が増え、グレードアップしています。

PGY3のときは、リーダー当直医から割り当てられた入院症例を診察、オーダー、急変時などのcode設定、ICなど、個々の症例の入念なマネジメントが要求され、それを翌朝のプレゼンで発表するといった内容。その当時は、初期研修医に毛が生えた・・・というか初期研修医同様な感じで、ベイでの比較的重症症例の担当で、綿密なアセスメントが求められ、かつ早急に対応しなくてはならない当直環境に耐えられず、きつかったことを覚えています~~><

 しかし、月日がたつのは早いもので、こんな私も今やPGY5として、リーダー当直を行っています(頼りなくてごめんんなさい!)。
 
 リーダー当直(L1は、ERからの入院コンサルトを全例受け、レジデントの先生と診療し、指導し、入院管理を行うことに加え、病棟の急変対応などなど、こまごました院内の全てのコール対応を行います。また、翌朝レジデントが朝プレゼンする症例について、アセスメントのディスカッションやフォロー指導なども行います。一睡もできないことがほとんどで、、、そうですね、とても充実します!!!笑 
 そんな中で、優しくそして冷静に対応しなきゃな~と思いつつも、理想の対応や判断ができず、まだまだ未熟だな~と反省することも多々あります。家庭医として、患者さん思考、急性期でも患者さんに寄り添うといったマインドは忘れずに対応していきたいと思っています。

 最近の当直の経験で嬉しかったことは、後輩の先生と一緒に喀痰のグラム染色を行い、肺炎球菌がみつかり、抗菌薬を早期にde-escalationしたこと!笑 当初自分もグラム染色ができず、師匠の濱田先生(練馬光が丘に勤務されています)と一緒に染色をしにいったことを思い出します。濱田先生がこんな現場をみていたら、『あんなにできなかったゴンちゃんが、グラム染色を教えている~!』なんて微笑んでくれるのだろうな、と思い、濱田先生にお会いしたくなりました!笑

 また、とても多忙なベイの当直ですが、そんな中で、後輩の先生もすごくサポートやフォローしてくださり、とても感謝しています。つかの間の夕食でお好み焼きを食べました。(写真)

 今月はうわまち病院から加藤薫先生(写真一番右に載っています)が研修に来て下さり、一緒に当直させていただきました。いろいろなハプニング(アルコール関連)の対応も一緒に行って下さったり、スピーディでとても優しい対応をされ、すごく頼もしいです。医学的能力としても人間的にもとても素晴らしいとおもいました。尊敬しています。
ベイには色々な方も研修にこられるので、このように沢山の素敵な先生たちにも巡り合います。

そんなこんなで、また今週末も当直ですが、頑張ります☆☆
そして、まだまだ能力としても人格としても未熟ものの私ですが、頑張り成長続けますので、応援よろしくお願いします(*^^*)

投稿者:
東京ベイ GIM-PGY5 / すすめ家庭医プログラム S1 中山由梨 

2015年8月17日月曜日

告知について

本文



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シニアレジデント1年目山田恵梨子です。ブログの投稿が遅くなってしまいました。すいません。


東京北医療センター、総合内科に在籍して早いものでもう4ヶ月です!
最近自分の中で答えが見つかりにくい話題について記載してみようと思います。




主治医となって、任される仕事に”病状説明”があります。最近は少し慣れましたが、初めの頃は患者や多職種の方々の前で自分が中心となって話すのはとてもドキドキしました。


今でも事前に準備をしてなるべく説明・話し合いが滞りなく進むように努力しております。




主治医になって1ヵ月に重い仕事がのしかかってきました。
それが、”がんの告知”です。


初めて告知をした方はかなり体重減少が進行しておりご自身で気づかれている部分もあったとは思いますが、”あなたは癌です”と患者にどのように伝えればいいのか自分自身でかなり悩みました。


上級医の方にご協力いただきながら、どのように家族・患者に伝えるのか今回も事前準備をしました。


私の中で決めたのは以下のような内容


・事前にご家族に病状説明、ご本人がどのくらい受け止められる方か・話す内容としてはどのように話すのがご本人の負担にならないかをお聞きする


・末期患者であり、姑息的治療をするにしても手術が必要な患者であり告知をせずに治療を進めていくのは難しいことをお伝えする




そして以前参加した緩和ケア研修会で外科のDrから学んだことを生かすと・・・


・がんという言葉を繰り返さないようにする


・一度に情報量をたくさん与えないようにする


というのが事前準備に行った内容でした。




それを踏まえて、ご家族とお話ししたところ


・なるべくぎりぎりまでは伝えないでほしい


・治療によって食事が食べられる等前向きな話を前面に押し出してほしい


・今回はとりあえず告知はやめてほしい


・腫瘤に関してはがんの可能性もあるという伝え方にしてほしい


というのがご意見でした。


そのためすでに2度目の病状説明であったものの、その日は告知はせず、4日後に術前精査をしつつ告知を行うという方針になりました。




告知に関しては、上記の事前に決めていた内容を踏まえて告知。




翌日、翌々日はショックでふさぎ込んでいる様子も見られましたが
治療にあまり積極的でなかった患者も3日後には姑息的な手術を決断、外科転科となりました。




ご家族からも、目の前の治療に積極的になれてよかったとのお言葉を言われました。






告知で難しいのは、ご本人の意見・ご家族の意見をどれだけ取り入れるかです。
主治医としてかかわっているとはいえ、患者とかかわったのは数日~数週でしょう。
そのなかで患者が告知してほしいのか判断するのは難しく、どうしても家族に意見を求めてしまう部分があります。


その中で家族の意見に偏ってしまうと患者への告知なのに矛盾が生じてしまう・・・




その後も何度か告知の場面がありましたが、ひとりひとりこれでよかったのかといつも反省しています。




皆さんは告知をするときどのように気を付けられていますか?




この話題はススメの意見交換の場でも上級医・シニアの意見をお聞きしようと考えています。






東京北医療センター 総合内科 シニア1年 山田 恵梨子







2015年8月6日木曜日

振り返り

3年目の小林聡史と申します。
2回目の投稿です。

私は今、静岡にある伊東市民病院で研修中です。
スーパーバイザーの平井先生と週1回振り返りをしながら研修を行っています。

以下は先日の振り返りで相談した症例です。


独居生保、連絡を取っている家族のいないADL自立の74歳男性。
食思不振、倦怠感などの症状で救急外来受診
HCCが見つかりICをしました。
本人は「少しショックではあるけど、自分の状態がわかったので聞けて良かった」とおっしゃっています。

市役所の方が家族と連絡を取っていて、返事待ちの状況
場合によっては市役所の方がキーパーソンになり、今後の方向を決めていくのかなと思っています

BPSで整理すると
Biomedical
HCC stageⅣ 
症状として倦怠感、傾眠、

Psychological
「少しショックではあるけど、自分の状態がわかったので聞けて良かった」
HDSR評価はしてないですが、明らかな認知機能低下はない印象です
来院時からずっと倦怠感・傾眠気味で、理解度は不明

social
独居生保、6人兄弟 連絡は取り合っていない
ケアマネ未
という感じでしょうか。


と、こんな感じで相談をしています。(一部省略しています。実際はもう少し詳細に書いて相談しました)
もちろん院内の上級医とも相談はしているのですが、家庭医的な視点からフィードバックをもらえるのがありがたいです。


話は変わりますが、今月は当院でエクスターンシップが2回行われます。
医学生、看護学生が大勢来られるようです。



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2015年8月2日日曜日

夏期セミナーでセッションを出してきました。

こんにちは。S1の児玉です。
昨日、湯河原で学生・研修医のための家庭医療学夏期セミナーに参加してきました。
高橋毅先生にお誘いいただいて、「診療所の医療を体験してみよう〜診療所あるある〜」というセッションに協力させていただきました。5の軸に沿った3つの症例を提示して、ディスカッションする中で、診療所医師がどんなことを考え、迷っているのかを感じてもらう狙いでした。初学者向けのセッションということでしたが、低学年やコメディカルの学生〜初期研修医まで幅広い参加者でした。最初のセッションということで盛り上がるか心配でしたが、ユニークな意見も飛び出し、楽しんでいただけたように思います。5の軸は学生さんにはやや難しいかと思いましたが、終了後のアンケートで◯番目の軸が心に残ったなどコメントが多く、幅広い世代の心をつかむ5の軸の奥深さを感じました。自分も初期研修時代にはには分からなかった5の軸の理解が深められたように思います。発表の機会を与えてくださった高橋先生、5の軸に関してコメントを下さった指導医の先生方、ありがとうございました。

写真は寸劇を終えた田中豪人先生です。


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サイトビジット:東京北医療センター

プログラム責任者の井上です。

7月30日木曜日に東京北医療センターにサイトビジットに伺いました。
今回はS1の山田恵梨子先生と児玉先生にお会いするためです。

東京北の研修センターに伺うと、シニアレジデントの先生だけでなく、ジュニアレジデントの先生にもお会いします。湯沢町保健医療センターで研修したことのあるレジデントや、JADECOMのリトリートやオリエンテーションであった研修医の先生と再会し、いろいろとお話しができるので行くのが楽しみです。

山田、児玉両先生から研修についてのお話しを伺いました。お二人とも楽しく研修されているようで、安心しました。そのあと総合診療科の木曜抄読会にも初めて参加させていただきました。「はじめてレビューシート」と「はじめてアプリシート」を使いながら文献を読みこなしているのを見学させてもらい、東京北医療センター総合診療科のEBMを使いこなす力を養成する方法の一端を見せていただきました。南郷先生のご指導の一端をみせていだき、勉強になりました。

東京北医療センターに「地域医療のススメ」は長年お世話になっているいるのですが、いつも質の高い研修をさせていただき、本当に感謝です。これからもよろしくお願いいたします。


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